世論 (下) (岩波文庫)オンラインブックダウンロード

世論 (下) (岩波文庫)

06/10/2020 22:20:17, , W.リップマン

によって W.リップマン
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『世論』を書いた動機は、第1次大戦後の混乱の原因究明にあった(1922年刊)。にも拘らず我々がこの書を手にすると、あたかも現在を分析し警告を発しているかのような切迫感を覚える。それは、大衆心理がいかに形成されるかを出発点として、人間と環境の基本的な関係を、イメージの概念から明晰に解いているからだ。
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第一次世界大戦が終わった後の1922年に、20世紀最大のジャーナリストとも呼ばれる著者が書いた民主主義の本質の本です。やや読みにくいですが、その明晰さと誠実さは、「近代の良心」と言えるかもしれません。小生の印象に残った点は以下です。・人は、自分のものの見方(モデル)に囚われる。あるいは、文化が持つ偏見(ステレオ・タイプ)に当てはまることしか認識・理解できない。・民主主義は、ギリシャのポリスのような全員必要な情報を知っている状況でしかうまく機能しない。連邦や外交は、その元となる情報を各人が持っていない限り、民主主義が有効に機能しない。・新聞などのメディアには、一般の人はリーズナブルなお金を直接支払いたがらない。広告主を通じて間接的に支払われる仕組みから、編集者は部数が伸びる編集をせざるを得ない。・ニュースとは、真実ではなく、契機にしか過ぎない。ニュースで使われた言葉遣いによって、一般の人はその事柄を嫌うか好くかの暗示を受ける。そういう暗示が無いニュースは一般の人には認識されない。・米国初代大統領のワシントンは、寡頭政を好み、民主主義や共和制が大嫌いだった。3代ジェファーソンが初めて官僚任命権を導入することで、米国に民主主義が生まれた。・広い範囲の情報が無い限り、政治は、天に任せるアナーキーか、中央集権かのどちらかに必ず集約する。情報を記録し共有するITや、指標に基づいた分析が、この歴史から脱却する鍵。各団体の情報員/駐在員が、情報や分析を交換し、それを広く一般の人に伝えることが、民主主義が成立する根幹である。・理性のスピードは遅く、対応できる範囲は狭い。しかし、こういう人になりたい、こういう瞬間を味わいたいという希望がある限り、理性の可能性はある。晩年は、ヴェトナム戦争に反対し、ジョンソン政権から酷い目に遭わされたそうですが、筋の通った(プリンシプルのある)本物のジャーナリストをここに観た気がします。名著です。

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