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沖縄・奄美の小さな島々 (中公新書ラクレ)

07/04/2020 23:38:19, , カベルナリア吉田

によって カベルナリア吉田
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内容紹介 島に関わる書籍を数多く刊行している著者が最新の取材を元に初めて書き下ろした新書! リゾート開発、映画やテレビドラマの撮影、米軍基地、尖閣諸島…… 本土との関わりや政治・外交の狭間の中で揺れ動き、大きく変動しているのは沖縄本島だけではない。 瀬底、多良間、鳩間等の小さな島から奄美までを歩き回り、現地の人たちと触れあうことによって、 「癒し」や「美ら海」だけではない南の島の素顔を伝える。 島は本来あるべき姿から逸脱しつつあるのではないか。 そして、変わりゆく島の姿は日本全体の縮図かもしれない……。 〈目次〉 本島周辺 瀬底島 今度こそ伊是名島 伊平屋島・野甫島 屋我地島 与勝諸島(平安座島・浜比嘉島・宮城島・伊計島) 津堅島 慶留間島・外地島 奥武島 渡名喜島 粟国島 宮古・八重山 池間島 下地島 多良間島 黒島 鳩間島 奄美 加計呂麻島 請島 与路島 内容(「BOOK」データベースより) リゾート開発、ドラマ人気、米軍基地、尖閣諸島…揺れ動き、大きく変動しているのは沖縄本島だけではない。瀬底、多良間、鳩間等の小さな島から奄美までを歩き回り、現地の人と触れあうことによって、島の「いま」を伝える。変わりゆく島の姿は日本全体の縮図かもしれない…。「癒し」と「美ら海」だけではない南の島の素顔。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) カベルナリア吉田 紀行ルポライター。1965年北海道生まれ。早稲田大学卒業後、読売新聞社ほかを経て2002年よりフリー。沖縄と島を中心に全国を歩き、独自の目線で紀行文を執筆、単行本や雑誌、Webで発表している。早稲田大学ほかで沖縄、旅について講義も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
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いまや沖縄には年間600万人の観光客が殺到している。沖縄の観光業への投資は国家予算という制約のある米軍基地関連の収入をはるかにしのぐ経済効果を沖縄にもたらしている。本書は基本的に沖縄・奄美の島々を訪れたエッセイが中心だが、そこには単なる旅行記という性格にとどまらず、沖縄観光が抱える重大な矛盾が指摘されていると感じた。それは、「沖縄」を求めて観光客が集中すればするほど、そこに様々な観光客向けの投資が集中することで観光客が求める「沖縄らしさ」が失われていくという矛盾だ。それがもっとも分かりやすいのは、数年前の工事で道幅が拡幅され、歩道が整備され、南国ふうの街路樹が植えられた国際通りだ。工事でキレイにはなったが、観光客や修学旅行生向けの土産物屋には沖縄とは何の関係もないオブジェや人形が置かれ、どの店にもはかったように同じ商品しか置かれていない。飲食店もあくまで「沖縄ふう」であり、店員の大部分は移住組の本土出身者で、地元の大部分の人は近づきもしない場所になってしまった。より深刻なのは、観光客の一定の部分がそういった沖縄にありながら沖縄ではなくなった場所に行かないと「沖縄観光をした気分になれない」という感覚を持っていることだ。国際通りではそういった観光客を目当てにした店舗が何度もできては閉店する光景が繰り返されている。大部分の観光客は、見えないベルトコンベアーで「国際通り」「首里城」「ちゅら海水族館」など決まった場所に運ばれ、決まった場所でおカネを落とすというシステムに無意識のうちに乗せられている。国際通りのそれと本質的には違わない現象が、いまや沖縄じゅうで起きている。本書では沖縄の離島まで浸食する内地出身者が開いた「古民家カフェ」が開店からほどなくして営業を停止し、大資本のリゾート計画に翻弄される人々の状況も紹介されている。著者に好感が持てるのは、変化する沖縄の行く末を憂い、変化していない部分を見つけては安心するような旅を続け、身勝手な大資本の投資や内地出身者の行いに違和感を表明しつつ、自分自身が「都会の人間」という立場であることを忘れていない点だ。沖縄や奄美の離島とそこに住む人々を愛しつつ、しかし、「都会人」としての身勝手な「愛」を省みる著者の葛藤にこそ沖縄観光の今後のあり方を指し示すヒントが隠されていると感じた。

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