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老人介護とエロス―子育てとケアを通底するもの

09/25/2020 19:59:19, , 三好 春樹

によって 三好 春樹
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内容(「BOOK」データベースより)なにが子どもと老いを追いつめているのか…。母、養育、ケア、痴呆をキーワードに、その正体を挟撃する。内容(「MARC」データベースより)なにが子どもと老いを追いつめているのか。母、養育、ケア、痴呆をキーワードに、その正体を挟撃。老いの世代に対してどう関わればいいのか、子どもにたいしてどう関わればいいのか考える。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)三好/春樹 1950年、広島県に生まれる。九州リハビリテーション大学校卒。生活とリハビリ研究所所長 芹沢/俊介 1942年、東京に生まれる。上智大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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本書は「イノセンス論」を提唱する芹沢俊介氏と、前回の拙稿で評した『関係障害論 (シリーズ 生活リハビリ講座)』の著者・三好春樹氏による共著である。対談形式の占める割合はさほど多くないものの、互いが互いの意見内容を汲み取り、理解しあう傾向にあり、共に誠実で真摯なスタンスとっていることが伝わってくる。その方向性に応え、芹沢俊介氏のいう「イノセンスの解体」に失敗する図式を、三好春樹氏が提示した「関係世界の座標軸」に照らして考えるなら、まず社会的資源としての役割を果たすことへの要求が何よりも先行しているため、その要求が満たされて初めて社会的関係が始まる。またこうした前提による社会的関係の構築に対する「ごほうび」としてのみ、家族的関係としての「承認」も成り立つという次第だ。しかしその代償として、自分自身との関係は保てなくなるのだろう。このように、初めに社会的要求ありきでは、よほど精神的にタフでない限り、ここのところだけ反比例してしまう、ということだ。人間による社会運営はすべて、その反比例が起こり得ることを理解しようともせぬ、無神経な精神こそが基本になっているといえよう。さて、この図式からは、ある共通した傾向に気づかされないだろうか。それは、健康な大人だけに都合のよい「支配と服従」の一方的関係性しか成立し得ない構図になるということだ。従って、権力の発生基盤であると同時に、ダーウィンの進化論に裏打ちされた「進歩主義」がその背景にあることも、個体還元論的人間観のみに留まらず「イノセンスの収奪」の構図にも通底する傾向というべきだろう。そこからさらに、橋爪大三郎氏が提唱したように「もともと関連のないところに関連を付けていく」スタンスで思考するなら、それは斎藤貴男氏が批判対象としている「社会ダーウィニズム」とも親和性の高い要素であることがわかる。そしてMr.ヴァン・ウォルフレンもまた、現代日本社会において民主主義が画餅と化している原因について、それを「アカウンタビリティの欠如」に求める指摘をしておられるが、この要素なども「知らしむべからず、依らしむべし」に類する、政治的な「イノセンスの収奪」といえる訳で、ここにもやはり関連性を見い出せよう。だからこそ、ジャーナリズムの本分も反権力とされているのだろう。即ち、民の側からの政治的な「イノセンスの表出」を受け止めることこそが、その社会的使命といおうか。もちろん本書の両著者が上記二人の論客と共作するようなことも、実際にはないだろうから、関連性を見い出した上で互いを補強し合わせて融合し、また対立意見との照合を通じてそれを論破するといったこと等も経て、理論武装を磐石なものにする思考展開はすべて、読者のほうでやらねばならないだろう。そうしたことの初歩的な手がかりとして、義侠心の矩を示す人間観を導出したこの合作は、非常に有意義だったといえよう。

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